<学会員も含め、一般公開>
タイトル: 「下請けの帝国――ひきこもりの国民主義と内向する社会」
講師: 酒井直樹氏(コーネル大学教授)
日時: 2019年2月21日(木)9:30〜12:30
会場: 立命館大学 大阪いばらきキャンパス C棟3F、C373教室
敗戦後日本はパックス・アメリカーナに組み込まれて、米国の世界支配の「下請けの帝国」となりました。戦後日本は米国との関係においては従属的な地位にありますが、旧植民地・支配地域への優越感・差別意識を保持し続けて、帝国意識を残存させてきました。しかし、パックス・アメリカーナの衰退期・黄昏期を迎え、東アジアのパワーシフト(日中の国力の逆転、他のアジア諸国の台頭)に直面しているいま、日本人の帝国意識は「ひきこもり」(現実逃避の自己賛美)と「排外主義」(ヘイトスピーチ)に向かっています。この精神構造の分析と、それを克服するための方向性について、酒井氏に語っていただきます。酒井氏の問題提起を受けて、中国の研究者とともに、米国・日本・東アジアの関係について議論したいと思います。
講師プロフィール:さかい なおき。1946年生まれ。東京大学文学部卒業、シカゴ大学で博士号を取得。現在、コーネル大学人文学部教授。専門は日本思想史。日本語の著作として、『希望と憲法――日本国憲法の発話主体と応答』(以文社、2008年)、『死産される日本語・日本人――「日本」の歴史-地政的配置』(講談社学術文庫、2015年)、『ひきこもりの国民主義』(岩波書店、2017年)等。
2018年11月24~28日、インド・アーメダバードにて、国際平和研究学会(International Peace Research Association, IPRA)大会が開催された。日本平和学会からは、数人の会員が参加したとのことであったが、国際交流委員会からの依頼に応え、うち三人の会員から報告書が寄せられた。多忙な中、報告文書を執筆下さった石井一也会員、室井美稚子会員、米川正子会員に感謝したい。また、委員会としては、今後、2年に1度開催されるIPRA大会への参加を検討する会員が、これらの報告書を参考にされることを期待するところである。
本学会は、国際平和研究学会(IPRA)の団体会員であり、アジア太平洋平和研究学会(APPRA)に参加しています。
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