平和研究・教育のための映像資料として重要なNHKドキュメンタリーを厳選し、学術的知見を踏まえて概説。テーマを①20世紀の世界、②冷戦、③アジア太平洋戦争、④日米関係の中の沖縄の現実、⑤原爆と原発事故の経験に絞り50本以上の貴重な映像(番組)が伝える史実のなかの肉声や表情から、戦争と平和の実像を体感・想像し、「平和とは何か」をあらためて考える。(2020年)
いま平和研究は、複雑化する様々な問題にどのように向きあうべきか。平和研究の独自性や原動力を再認識し、果たすべき役割を明確にしつつ、対象・論点への研究手法や視座を明示する。各論考とも命題を示し論証しながら解明していくスタイルをとる。(2018年)
平和について考えるために読むべき名著を解説した書評集。古典から新刊まで定番の書物を厳選し、要点を整理・概観。平和でない実態を知り、多面的な平和に出会うことができる。(2014年)
真に平和創造に直結する新たな平和教育の理論と実践を考察した論考集。平和学アプローチに基づいて「平和」の概念を幅広く捉え、戦争だけでなく様々な暴力をなくしていくための実践力と平和を生み出すための想像力と創造力を養うための視座と作法を提示する。すぐに始められる平和教育の実践例も所収。
日本平和学会50周年プレ企画として、平和教育プロジェクト委員会の4期8年間がまとめられた。(2021年)
【日本平和学会設立50周年記念出版】日本平和学会を編集母体として、計276項目を立項した日本の平和学の総力を結集した初めての学問事典。
平和学とは、何が平和を脅かすのか、そして何が平和の基礎となるのかを究明する学問である。「戦争の不在」を実現するために誕生した平和学は、ガルトゥングによる平和の再定義を契機として「暴力の不在」として再定義された。そこには、個人・集団の実力や国家の武力などに代表される直接的な暴力だけではなく、人間にとって自発的に同意しがたい社会的不正義としての構造的な暴力も含まる。
本書は、直接的暴力論を事典前半に、構造的暴力論を事典後半に配置する構成をとっているため、平和学(研究)の歴史的経緯を理解できる構成となっている。(2023年)
設立50周年を迎えた日本平和学会が〈文明と平和学〉の課題に挑むシリーズ第1巻は、東京電力福島原発事故によって顕在化した近代文明社会の構造的暴力を問う。人間と自然、科学技術と戦争、中心と周辺といった視座から、望ましい社会の実現をはかる知的探求の成果。
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