2015年 秋季研究集会プログラム

 

大会テーマ「沖縄戦後70年―沖縄戦と米軍統治、復帰、現在そして未来」

 

2015年 11 月28日(土)29日(日)

場所:琉球大学 

 

開催趣旨

 2015年は戦後70年を迎える。沖縄の現状はといえば、沖縄戦後の米軍占領、それに続く米国統治によって、広大な米軍基地が形成され、基地の島と化し、沖縄の戦後が終わらないことを物語っている。人類の最後の世界大戦における最後の地上戦となった沖縄戦は地獄絵であったといわれ、人間の住む島を大きな戦争の決戦の場とする国策の醜悪さを浮き彫りにし、戦争の悲惨さを現在も訴え続けている。

 1952年4月28日発効の対日平和条約により、沖縄は日本本土から分離され、米国の統治下に入ったが、日本政府の採る沖縄への強硬な米軍基地押しつけ政策によって、復帰後43年が経過した現在でもその基本構図は変わるものではない。そしてさらに、日本の政治的現状は、沖縄を取り込むことによって、米軍との一体的軍事協力を図る体制へと歩を進めている。復帰前の沖縄では安保条約・地位協定さえ適用されず、米軍の戦略に支障のない範囲で沖縄住民の日常生活の営みが許されていた。それほどの軍事最優先の体制であったのである。

 翻って、日本の国会状況を見れば、憲法改悪へ突っ走る改憲手続法施行はもちろんのこと、周辺事態法、武力攻撃事態法、国民保護法、米軍再編法、教育基本法改定、防衛省設置法、国家安全法会議設置法、特定秘密保護法そして集団的自衛権行使を盛り込んだ現在の安保法制へと確実に戦争をする国に向かって道を歩んでいるといってよい。沖縄の視点からすれば、米軍の主導の下で国民が戦争協力に携わっていた米軍統治下の状況を彷彿させるもので、いわゆる「本土の沖縄化」がここまで進んでいることに警鐘を鳴らさざるを得ない。

 沖縄の近況は、辺野古新基地建設等に対して抗議行動を継続していることは市民の平和運動として注目すべきことであるが、一方で、自衛隊基地誘致、配備要請決議などを行う自治体も現れており、ここでは「沖縄の本土化」が明確に表出してきている。

 沖縄戦の教訓をどう生かし、どのように継承していくのか、また沖縄の未来をどのように築いていくのか、平和学の英知を戦後70年の機会に結集し、東アジアと東南アジアの結節点、ここ沖縄の地で大いに議論を重ねていくことが、沖縄、日本、東アジアひいては世界の平和への一助となることを期待したい。                 

 

開催校理事 高良鉄美

 

 

11月28日(土)

9:30-12:00 自由論題部会

単独報告 

報告:田中雅一(京都大学)

「基地とともに生きるということ──普天間基地周辺に住む住民の聞き取り調査から考える軍事環境問題」

討論:小田博志(北海道大学)

報告:高橋順子(日本女子大学)

「青山学院「ひめゆり」入試問題再考―沖縄平和学習と「戦後60年」」

討論:杉田明宏(大東文化大学)

報告:小野一(工学院大学)

「地方自治から問い直す脱原発社会の構築」

討論:蓮井誠一郎(茨城大学)

司会:堀芳枝(恵泉女学園大学)

 

パッケージ企画1「軍事と地域社会──岩国、辺野古、グアム」

 本部会は、米軍基地が地域の生活環境や住民生活に及ぼす影響について事例研究を通じて明らかにするとともに、地域社会や住民という被害者の視点から、軍事が社会にもたらす被害とは何か、討論するものである。

 軍事的な活動に起因する環境問題や住民に対する被害に関して、これまで米軍基地周辺では様々な事件や事故が発生してきたものの、これらの問題に対する学術的研究は手薄である。

 本部会は、2009年7月に結成した「軍事・環境・被害研究会」のメンバー3名が報告し、1名が司会を務める。「軍事・環境・被害研究会」では、軍事に起因する公害や環境問題の実態や、地域社会や住民生活にもたらされる被害について個々に事例研究を進めている社会学、平和学、国際関係論、文化人類学などを学問的背景とする若手研究者が、専門分野の枠を超えて集まり、それぞれの事例をもとに考察し、議論を重ねることで、問題意識の共有化を図ってきた。研究会での活動を通して明らかになったのは、地域の歴史や特性、地域を取り囲む政治体制によって軍事による被害の現れ方が異なるものの、他方で共通の問題構造を抱えているということである。

 本部会では、地域社会や住民の視点から軍事にもたらす諸問題に関する共通する問題構造を析出すると共に、今後の学際的研究の礎を築くことである。

 

報告:朝井志歩(愛媛大学)

「米軍基地を抱えることによる“被害”とは何か──岩国基地への厚木基地空母艦載機移駐問題から見た地域社会」

報告:熊本博之(明星大学)

「国境地域としての沖縄と軍事──国防役割を担わされた地域として」

報告:長島怜央(法政大学)

グアムの土地問題──米軍による「解放」と「再占領」のあいだ

討論:グレン・D・フック(シェフィールド大学)

討論:ロニー・アレキサンダー(神戸大学)

司会:池尾靖志(立命館大学)

 

パッケージ企画2

ヤナマール、新たな非暴力のかたち──西アフリカ社会運動体の訴える成長の破局、生者の主権

 現代世界における平和と非暴力の可能性をさぐるためには、グローバル化と国際社会の制度化が進展した20世紀の構造的把握が不可欠である。戦争と暴力の世紀と呼ばれる20世紀は、これに呼応した平和と非暴力の概念を生み出したが、同時に西洋自身が数世紀をかけて創りあげてきた「西洋の外部」が抑圧のなかで独自の力を認識し、西洋の自己省察と世界認識のパースペクティヴの転換を促してきた時代でもあった。21世紀との世紀転換期前後から現在に至るまで、わたしたちがしばしば目の当たりにするのは、その矛盾と可能性の先鋭化した表れである。

 本部会では、2011年の西アフリカ・セネガルの都市部で自生的に出現し、世界全体の破局と主権のグローバルな喪失状態を明晰に感知しながら自立への萌芽を携帯端末のメディアに載せた身体性の分有、音と声の分有として越境的に散種するにいたった新たな非暴力運動《ヤナマール》の事例を紹介することで、20世紀の先進国的「平和」概念の限界をこえた社会運動の姿と、戦略・戦術に落とし込まれないその未来のかたちを模索する。なお《ヤナマール》のリーダーたちはちょうど研究集会期間中に沖縄入りし、那覇市内でライヴ・パフォーマンスを行う予定である。

 

報告:中山智香子(東京外国語大学)

グローバル経済世界の平和と市民的不服従の位置

報告:真島一郎(東京外国語大学)

西アフリカと東アジア──映しあう破局と主権の鏡

討論:阿部小涼(琉球大学)

討論:土佐弘之(神戸大学)

司会:西谷修(立教大学)

 

12:00-12:30 昼休み 

 

12:30-14:30 分科会

 

14:40-15:50 総会および日本平和学会平和賞の授賞式 

 

16:00-18:30

部会1

沖縄における平和運動の現状──制度的政治と社会運動を架橋する『現場』

開催校企画

 10月13日、翁長沖縄県知事は米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画に関する前知事の埋め立て承認を取り消した。このニュースに、辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前や大浦湾で建設反対の活動を続けてきた市民たちから歓声が上がった。一方、那覇の県庁記者クラブでは、沖縄県選出野党国会議員が、記者会見をもち、知事の埋立承認取り消しを断固支持する声明を発表した。この時点で、それ以降、国と県との法廷闘争が始まることが予想されているが、こうした状況は、沖縄における平和運動の「現場」の多様性とそれらの間の相互作用のあり方を想起させる。

 沖縄における平和運動のさまざまな現場について、ゲート前や海の座り込みの場を「非制度的な政治空間」と呼び、行政・法廷・国連・出版などの場を「制度的な政治空間」と呼ぶことができるなら、本部会は、この両方の空間を架橋するような方々をパネリストとして迎え、その架橋の仕方や架橋するにあたっての克服すべき課題などに注目して経験を交換し、その個別性や共通性を明らかにするものである。

 翁長知事の埋め立て承認取り消しで普天間基地の移設問題は新たな領域に入ったと言われるが、「制度的な政治空間」で優位に立っているように見える国に対して、沖縄の社会運動(住民運動)が非制度的なパワーで制度的政治に変革を迫っているのが沖縄の平和運動の「現状」であると言えないだろうか。

 

報告:加藤裕(弁護士)

「沖縄米軍基地建設にかかる弁護活動について」


報告:吉川秀樹(沖縄・生物多様性市民ネットワーク共同代表)

「環境・平和・人権と沖縄の闘い方──NGOの経験から」

報告:田里千代基(与那国町議会議員)

「平和な国境の島与那国に自衛隊基地はいらない!」

討論:岡本由希子(季刊『けーし風』編集運営委員)

司会:星野英一(琉球大学)

 

部会2

平和教育ワークショップ

平和教育プロジェクト委員会企画

平和でゆんたく〜沖縄の平和を創る取り組みから沖縄平和学習マップを作ろう〜

 

 平和教育プロジェクト委員会では、戦後70年 に当たる今年の企画として、沖縄で平和を創る取り組みをしている人々と、沖縄に平和を考えに来る人々が、出会い語り合う場を作りたいと考えている。沖縄において平和学習・平和教育を行うにあたり、参加者が交流しながら、可能性を創造的な方法で模索する。また、そもそもなぜ「オキナワ」なのか、「ヤマト」の平和教育との違いは何であるのか、あるいは共通する部分があるのか、などについても対話していきたい。

 11月28日(土)午前から、沖縄において平和を創る取り組みを行っている団体・人々の活動を紹介するブースを準備し、また配布するための資料を事前に用意しておく。平和学会会員のみならず非会員、特に沖縄における平和活動(研究・教育・運動)に関わる人々との交流を促す。沖縄から平和を創っている人々、沖縄に平和を考えに来る人々の双方が、発見しあい、つながりあう。

 その上で、午後には、16:00からの委員会主催のワークショップとして、沖縄における「平和学習マップ」を作成する。後に、成果物としての平和学習マップを、学会ホームページからダウン ロード配布できるようにしたい。本ワークショップでは、沖縄で考える平和、沖縄から考える平和が、より活性化してゆくことを目指したい。

 

平和教育ワークショップ・ブース展示

11月28日(土)午前中から

場所:オープンスペース(新棟1階ホール)

 

19:00-21:00

懇親会(琉大生協北食堂)

 

 

 

11月29日(日)

9:00-11:30

部会3

離散と喪失から問い直す沖縄の『戦後』

開催校・沖縄平和学会共催企画

 1940年代後半から50年代の沖縄において、そしてその同時期、沖縄の人たちが戦前・戦時・戦後に渡った地ないしは世界各地において、土地やその社会から引き離される「強制退去/場所喪失」(=“displacement”)という問題が起きた。「強制退去/場所喪失」に伴う「難民」状況は、同時期のアジア太平洋地域に生きた人びとの避難や疎開、徴兵、引揚といった戦中・戦後経験においても見られる。沖縄の文脈で考えると「強制退去/場所喪失」という経験は(1)地上戦後の米軍占領下における土地接収にみられる軍事的暴力が伴われるなかでの「強制退去/場所喪失」、(2)移住や移民などの労働力の移動の結果として、移住・移民先で管理の対象となることによって生じる「強制退去/場所喪失」の両方として考えることが可能である。

 今部会においては主に現在進行中の問題としてある、軍事的暴力による「強制退去/場所喪失」経験である(1)をテーマの中心に据え、米軍占領下におかれた沖縄、さらに同時期の世界各地における基地建設に伴う土地接収や収容所経験などの「強制退去/場所喪失」経験を重ねてみていく。「軍事的暴力を伴う強制退去/場所喪失」についての議論を通じて、「軍事的暴力」以外の暴力(あるいは一見「軍事的暴力」とはみなされにくい暴力)の問題をあわせて見ていくことで、軍事・資本に伴う暴力が支配する空間における人々の生と抵抗について考える機会としたい。

 

報告:上原こずえ(成蹊大学)

金武湾反CTS闘争から考える<強制退去/場所喪失>経験

 報告:謝花直美(沖縄タイムス)

「「沖縄戦70年」と離散経験」

報告:森亜紀子(日本学術振興会)

「帝国崩壊後沖縄における南洋群島引揚者:幾たびの<喪失>を経て」

司会:鳥山淳(沖縄国際大学)

 

部会4

Women Cross DMZと東アジアの安全保障

企画委員会企画

 15ヶ国から参加した30 数人のフェミニスト平和活動家が組織したWomen Cross DMZ(WCD)は2015年5月24日に平壌からソウルへ、朝鮮半島の軍事境界線(DMZ)を縦断し、朝鮮戦争の終結、平和条約の締結、朝鮮半島の平和などを求めるアピールを行った。日本政府の安保法案の強行や東アジアの米軍基地の増強などを正当化するために、朝鮮半島の分断や東アジア地域の「不安定」がよく引き合いに出される。朝鮮戦争には20か国が参戦したことからも明らかなように、70年に及ぶ朝鮮半島の分断は北朝鮮と韓国だけの問題ではなく国際社会の問題であると訴えるフェミニスト平和活動家が求めた「対話」という視点から、東アジアの平和と安全保障について考えたい。また、2003年から継続している「武力紛争予防のためのグローバル・パートナーシップ」(GPPAC)というNGOのプロジェクトにおいては、東北アジア全域(中国、台湾、香港、北朝鮮、韓国、モンゴル、極東ロシア、日本)のNGO関係者が定期的に集まり、この地域における平和創造の条件をさぐる試みを続けている。この部会では、GPPACの意義と現段階についても考察する。

 

報告:メリ・ジョイス(ピースボート)

WCDについて

報告:川崎 哲(ピースボート)

GPPACについて

司会・討論:君島 東彦(立命館大学)

 

お詫びとお知らせ

 企画委員会の企画である部会4は、報告者として当初予定していた高里鈴代さんと秋林こずえ会員がやむをえない事情により参加できなくなったため、急遽、当初から予定されている報告者、メリ・ジョイスさんの報告に加えて、企画委員である川崎哲会員を報告者、企画委員長である君島東彦を司会者および討論者として、内容を再構成いたしました。部会の内容の変更について、会員のみなさま、参加者のみなさまにお詫び申し上げます。報告者と討論者・司会者の変更はありますが、この部会の当初の目的を最大限実現する所存ですので、部会の内容変更についてご理解いただけますと幸いです。

君島東彦(企画委員長)

 

11:30-13:30 分科会

 

13:40-16:40 

部会5

東アジアのなかで平和を問う──共生と連帯を可能にする条件

戦後70年プロジェクト国際シンポジウム

 敗戦から70年、東アジア国際関係は決して好ましい状況にはない。領土問題を抱えながら未だ勢力均衡政策に基づく安全保障構造は相互不信を増長し、いつ何時軍事衝突が発生してもおかしくない緊張状況が続いている。

 また、辺野古・沖縄での新基地建設や日本の安保法制の問題は民主主義とは何かという根源的な問いさえも突きつけている。このような相互不信に立脚した安全保障構造を相互信頼醸成へと転換させることが東アジア安全保障にとって肝要であるが、近年、各国の国民感情はその方向へと向いていないように思われる。

 日本における中国脅威論や嫌韓論の台頭、排外主義言説の公然化は、急速な経済成長を背景とする中国の大国化、反日ナショナリズムに裏打ちされた韓国、北朝鮮の政治指導者の言動に刺激され、日本側の反応がまた隣国の対応を硬化させる。これはナショナリズムの負の連鎖と言い表せよう。

 しかしながら、保守政治家はこの負の連鎖に乗じ、国家への危機を煽ることによって自身の国内政治基盤を強固なものとすることに何らためらいを見せない。それどころか、国民が抱く不安感情に応えるという形式をもって軍事的拡大を進めている。自ら煽ったナショナリズムのゆえに柔軟性を失い、選択肢を狭め硬直した外交に陥るという負の連鎖がここにも見られる。危機は極めて深刻な段階に到達しており、戦後、平和学が一貫して批判してきた軍拡のジレンマは、戦後70年を経ても東アジアでは克服できていない。

 今、ナショナリズムの負の連鎖を断ち切り、軍拡のジレンマを克服し、相互不安を相互信頼へと転換させるために、何が必要とされているのだろうか。国家主義かつ排外的ナショナリズムではなく、市民の視点に立った開かれた展望が求められているのではないだろうか。

 

報告:白永瑞(韓国/延世大学)

報告:宮城晴美(琉球大学・沖縄大学講師)

報告:阿部浩己(神奈川大学)

報告:島袋純(琉球大学)

討論:黒崎輝(福島大学)

討論:親川裕子(沖縄大学地域研究所特別研究員)

司会・討論:若林千代(沖縄大学)

 

連絡事項

・受付は 法文学部新棟ホールの入口に設置しています。法文学部新棟の正面玄関から入って左手にあります。

・両日とも昼休憩が短く、昼食時間が分科会の時間と重なるため、お弁当を注文されることをおすすめします。昼食弁当はお茶付きで1000円です。同封の出欠はがきにてご予約ください。

・懇親会の会費は、4000円(税込み)です。出欠はがきにてお知らせ下さい。

・託児希望の方は、その旨を11月13日までにEmailで tetsumit@ll.u-ryukyu.ac.jp までお知らせください。託児所を用意いたしますが、希望者がいない場合にはキャンセルいたしますので早めのご連絡をお願いいたします。

・学会開催校では、報告関連の資料、レジュメ等について、個別の持ち込みによるコピー等の依頼は、一切対応できませんので、ご注意ください。

 

連絡先

開催校担当理事:高良 鉄美(たから てつみ)

〒903-0213 沖縄県西原町千原1番地 琉球大学法科大学院 

高良鉄美研究室

Email: tetsumit@ll.u-ryukyu.ac.jp

 

日本平和学会第21期事務局

〒244-8539 横浜市戸塚区上倉田1518

明治学院大学国際学部 浪岡研究室

Email: namiokas@k.meijigakuin.ac.jp

 

秋季研究集会「エクスカーション」ご案内

 このたび、琉球大学での秋季研究集会の開催に併せて、賛助会員である創価学会の主催で11月28日にエクスカーションを開催します。予定は以下のようになります。希望者は11月13日までに別紙のちらしに記載された連絡先までご連絡いただきますようお願いいたします。希望者が少ない場合には、開催を中止することもあります。費用は無料です。戦後70年の今、沖縄戦の真実の一端に触れる企画となっています。

 

参加を希望される方は11月13日(金)までに、①ご所属②お名前③連絡先を「エクスカーション事務局」まで、FAX(03-5360-9010)かe-mail(idogawa[@]soka.jp)にてお知らせ下さい。

 

※参加費は無料。昼食の弁当は各自で学会事務局に申し込み、持参して下さい。

 

11:30 琉球大学発 移動のバス車内で食事(弁当)

12:15 沖縄研修道場着(国頭郡恩納村字谷茶1172)「世界平和の碑」前で歓迎……かりゆし太鼓演奏

12:30 記念展示室見学(米軍基地跡地のメースBミサイル発射口内に設置)

13:05 「沖縄戦の絵展」(絵80点ほど)見学

13:30 沖縄戦の体験者の語り(1名)

13:50 研修道場発 

14:30 琉球大学着

 

 かりゆしは「嘉利吉」とも書き、めでたいこと、縁起の良いこと。大太鼓、締め太鼓を叩きながら、沖縄の伝統芸能のひとつである「エイサー」(踊り)を披露。

 

記念展示室

 創価学会沖縄研修道場は、米軍の中距離核弾道ミサイル「メースB」発射基地の要塞跡地に建設(1977年)。冷戦時の1962年、沖縄県内に配備された「メースB」は13メートルの機体ながら、広島型原爆の75倍以上の破壊力を持ち、1800キロ先の北京の市民を殺りくする威力があった。同年のキューバ危機に際して発射される寸前となり、核戦争の危機が間近に迫った。その後中国の防空戦力の強化で“旧式兵器”となり、沖縄の本土復帰前の1969年に撤去されたが、同研修道場の敷地内には厚さ1.5㍍のコンクリートで造られた発射台がそのまま残され、記念展示室として保存されている。

 

「沖縄戦の絵」展

 沖縄戦の体験を未来に伝え残すため、1982年以降、体験者が描いた「絵」を約700点収集。第1回「沖縄戦の絵」展は、1985年に浦添商工会館でスタート。その後、沖縄県内巡回展として44市町村(当時)で開催され、25万人以上が足を運んでいる。一点一点の作品は、沖縄戦の体験者が見たまま、感じたままの戦争の真実を描いた「絵」として、見る人の心を強く揺さぶる。今回は80点を展示。

 

沖縄戦の体験者の語り

 宜保新一さん(77歳)。3歳で父を亡くし、母は行方不明に。叔父、叔母に育てられる。7歳で体験した沖縄戦で米兵に捕まり収容所送りに。この収容所で叔父、叔母が亡くなり、戦争孤児となる。過酷な戦争体験によって戦後25年間精神的な病に悩まされるも克服。沖縄戦の体験と平和の尊さを語り伝えている。

 

秋季研究集会「エクスカーション」参加申込書

※下記内容にご記入のうえ、エクスカーション事務局(FAX番号:03-5360-9010)までFAXをお送りいただくか、下記内容をメール(e-mail:idogawa[@]soka.jp)にてお送りください。

 

① ご所属:

 

② お名前:

 

③ 連絡先: