第54号:「沖縄問題」の本質(2020年5月刊)

作品概要

日本の平和研究の原点の一つである「沖縄問題」。課題は「平和と自立」の実現とされ、これまでも「平和」については日米安保体制と米軍基地、「自立」については政治制度の変更を視野に入れて議論されてきた。本号では、政治・憲法・歴史・社会学それぞれの視点で「自立」が問われ、日米軍事戦略、沖縄被爆者をテーマにし「平和」が語られる。先人が残してきた研究の蓄積と同様に、「沖縄問題」をめぐる平和研究のマイルストーンとなるであろう一冊。

 

目次など

巻頭言

平和研究と「沖縄問題」

―三たび平和と自立について(小松寛)

 

●依頼論文

1 日本の政治の根幹をなす沖縄への暴力

  ―国際人権法に基づく人権と自己決定権の沖縄からの訴え  島袋純

2 琉球/沖縄差別の根底にあるものは何か

  ―憲法の視点を交えて  髙良沙哉

3 沖縄をめぐる依存/自立の議論を再設定するための歴史的文脈

  ―1950~60年代の政治社会状況を中心に  鳥山淳

4 沖縄のヤンキーの若者と地元

  ―建設業と製造業の違いに着目して  打越正行

 

●投稿論文

5 普天間飛行場の返還を阻む構造的要因の考察

  ―日米軍事戦略の視点から  上杉勇司

6 沖縄の被爆者問題の再考察

  ―現代における証言の意味  桐谷多恵子

7 構造的暴力論から「緩慢な暴力」論へ

  ―惑星平和学に向けた時空認識の刷新に向けて  前田幸男

8 胎児性水俣病世代の未認定患者への補償と福祉  永野いつ香

 

●書評

憲法が守るものと基地が守るもの  石田淳

 古関彰一・豊下楢彦『沖縄 憲法なき戦後──講和条約三条と日本の安全保障』みすず書房,

 2018年

 

沖縄に基地があることは「当たり前」なのか  波照間陽

 林博史『沖縄からの本土爆撃──米軍出撃基地の誕生』吉川弘文館,2018年

 吉次公介『日米安保体制史』岩波書店,2018年

 屋良朝博,川名晋史,齊藤孝祐,野添文彬,山本章子『沖縄と海兵隊──駐留の歴史的展開』

 旬報社,2016年

 

SUMMARY

編集後記  熊本博之

日本平和学会設立趣意書

日本平和学会第24期役員

日本平和学会会則